「埼玉の方」向けのお役立ち情報
熊谷にお住まいで債務整理をお考えの方へ
1 熊谷から当法人の事務所へのご相談
熊谷の方が当法人に債務整理のことをご相談いただく場合、大宮駅から徒歩3分の場所にある事務所がご利用いただきやすいかと思います。
熊谷駅から高崎線や湘南新宿ライン等でお越しいただくことができます。
また、最初は電話で相談したいというご要望にもお応えしておりますので、どうぞお気軽にお申し付けください。
フリーダイヤルやメールフォームからお問い合わせいただけます。
2 債務整理の種類
⑴ 自己破産とは
自己破産は「破産法」という法律に基づいて行われる手続で、裁判所を通じて借金を帳消しにしてもらうものです。
自己破産は、最も強力な効果を持つ債務整理の手続で、借金をゼロにすることができるのは自己破産だけです。
借金をゼロにしてもらうことを法律上の用語で「免責」といいます(ただし、税金の滞納分など破産しても免責されない借金もあります)。
自己破産には「管財事件」と「同時廃止事件」の2種類があります。
管財事件は、裁判所から任命された破産管財人により、破産者の資産の調査や免責の可否の調査などが行われる手続で、同時廃止事件は破産管財人が任命されない手続です。
同時廃止事件は管財事件より費用がかからず短期間で手続が終結するため、手持ちの財産が少なく、特に免責不許可事由に該当する事実がない場合は同時廃止手続を目指すことが一般的です。
自己破産は、メリットが大きい代わりに不動産や車などの財産を取り上げられてしまうというデメリットがあります。
もっとも、99万円以下の現金や仕事をしていくために必要な財産は手元に残すことができます。
⑵ 個人再生とは
個人再生は「民事再生法」という法律に定められている手続で、借金を約5分の1に減額してもらい(債務総額が500万円以上1500万円未満の場合。どれくらい減額してもらえるかは、借金の総額や持っている財産の額により変わってきます。)、減額後の残金を3~5年かけて分割で支払うことで、残りの借金を免除してもらうことができるというものです。
個人再生では、自己破産のように借金をゼロにしてもらうことはできません。その代わり、「住宅ローン特則」という制度を利用することにより、住宅ローンを支払い中でも自宅の不動産を残すことができるというメリットがあります。
住宅ローンの残っている自宅で家族と一緒に暮らしている会社勤めのサラリーマンや自営業者などに人気のある債務整理の手続です。
個人再生には「小規模個人再生」と「給与所得者等個人再生」の2種類があり、どちらを選ぶかで要件や手続が異なります。
給与所得者等個人再生はサラリーマンなど将来的に確実に安定した収入を得る見込みがある方を主な対象とした手続ですが、小規模個人再生の方が減額の幅が大きくなる可能性が高いため、サラリーマンであってもまずは小規模個人再生ができるかどうか検討するのが一般的です。
他方で、給与所得者等個人再生は債権者の同意が不要であるというメリットがあります。
⑶ 任意整理とは
任意整理とは、債権者と交渉を行って将来分の利息をカットしてもらうと同時に、3年程度の分割による支払いをする内容の和解を結ぶ手続です。
たとえば、年15パーセントの利息で300万円を借りたとすると、毎月10万円を返済したとしても、その返済のうち3~4万円は利息に充当されてしまうことになり、借金を完済することは簡単ではありません。
任意整理による債権者との交渉で将来分の利息をカットしてもらい、3年間の分割で支払う内容の和解を結んだとすると、毎月8万4000円程度を支払い続ければ、3年後には確実に完済できることになります。
自己破産や個人再生と異なり、任意整理は裁判手続ではなく、あくまで個々の債権者との任意の交渉により行われるのが特徴です。
3 債務整理に必要となる書類
債務整理をするためには、手続の種類に応じて様々な書類が必要となります。
特に、個人再生や自己破産などの裁判手続においては、債務整理をする必要性や財産の状況を示す客観的な証拠を裁判所に示す必要があるため、必要書類の種類や数は多くなります。
そこで、債務整理をするために必要となる、主な書類について解説いたします。
⑴ 自己破産で必要な書類
- 破産手続開始及び免責申立書
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申立書とは、裁判所に対して「借金が返せなくなったので、自己破産による免責を希望します」という申請を行うための書類です。
申立書に記載しなければいけない内容は法律で定められており、嘘を書いたり事実を隠したりすると免責が認められないなどの不利益を受けることがありますので注意が必要です。
- 陳述書
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陳述書とは破産申立てに至った事情について時系列で具体的に記載したものです。
最初に借金をしたきっかけや、その後に借金の額が増大して返済ができなくなるに至った経緯や時期などを記載します。
- 債権者一覧表
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債権者一覧表とは、破産者に対して債権を有している会社や個人の名前、所在地(住所)、債権額などを一覧にまとめたものです。
破産手続においては、債権者が手続に参加する機会が保障されていますので、お金を借りている金融機関等を漏れなく裁判所に報告しなければいけません。
もっとも、申立ての段階で判明していなかった債権者がいた場合には、後から追加したり修正したりすることは認められています。
また、債権者に通知を送るために、郵便番号、住所、氏名(社名)が記載された封筒または宛名ラベルも併せて提出しなければいけません。
- 資産目録
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所有している不動産、車、現金などについて申請するため、保有している資産の目録を提出する必要があります。
目録に記載した内容を証明するため、給与明細、無資産証明書、不動産を所有している場合は不動産登記簿謄本や評価証明、車を所有している場合は車検証、保険契約をしている場合は保険証書の写しの提出を求められることもあります。
- 通帳の写し
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存在する全ての預貯金口座の通帳を記帳し、コピーをとって提出する必要があります。
通帳が手元にないときは再発行してもらうか取引履歴をとってもらう必要があります。
- 住民票
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本籍地の記載があるもので、マイナンバーの記載がないものを提出する必要があります。
住民票は最新のものでなければならず、古くなってしまったものは使用できません。
⑵
続いて、個人再生で必要となる主な書類について解説します。
個人再生は自己破産と同様に裁判手続ですので、必要とされる書類は自己破産の場合と似ています。
- 再生手続開始申立書
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裁判所に個人再生の手続を希望することを申請するための書類です。
小規模個人再生の場合と給与所得者等個人再生の場合で記載内容が異なりますので注意が必要です。
- 自己破産の場合と同様の必要書類
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個人破産と同様、陳述書、債権者一覧表、通帳の写し、資産目録、住民票が必要です。
注意が必要なポイントとして、破産の場合と異なり個人再生は再生計画に基づいて返済をしていく手続ですので、今後継続的にまたは反復して収入を得る見込みがあることを裁判所にわかってもらえるように注意する必要があります。
- 住宅ローン特則を利用するための必要書類
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既に説明したとおり、個人再生の大きなメリットは住宅ローン特則を利用することにより住宅ローンを支払い中であっても自宅の不動産を残したまま借金を減額できる点です。
住宅ローン特則を利用するためには、住宅ローンの契約書と返済一覧予定表が必要になります。自宅の中に店舗や事務所を構えている場合は間取り図を用意する必要があります。
- 再生計画
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再生計画とは、今後どのようにして借金を返済していくのか具体的に記載したものです。
個人再生では裁判所に再生計画を認可してもらわなければいけないため、実現可能な再生計画の案の作成が重要なポイントとなります。
⑶ 任意整理で必要な書類
任意整理は、自己破産や個人再生のような裁判手続ではなく、債権者との任意の交渉で行われる手続のため、必須とされる書類は特にありません。
任意整理の対象とする借入れのクレジットカードやキャッシュカードはハサミを入れて賃金業者へ返還しなければいけないことがありますので、手元に残しておくようにしましょう。
4 債務整理を弁護士に依頼するメリット
このように、自己破産や個人再生では必要書類が法律で細かく定められており、書類に不備があると裁判所から追加で提出するよう何度も求められたり、場合によっては本来認められるはずだった債務整理の手続が認められなかったりする場合があります。
任意整理では書類を用意する負担は少ないものの、債権者と和解に向けた交渉をしなければいけません。
そこで、債務整理は弁護士に依頼することをお勧めいたします。
自己破産、個人再生、任意整理のいずれの手続であっても弁護士に依頼することで手続を代行してもらうことができます。